STUDIO F+のPhoto Blog

デジタル映像スタジオSTUDIO F+の写真専門ブログです

ウクライナとアカデミー賞

 

ロシア軍のウクライナ侵攻から1ヶ月

ロシアの独裁者プーチンは愚か者だと思います

ウクライナの町を人を破壊するだけ破壊して

いったい何を望んでいるのか?

 

ロシアの勇気ある国民が立ち上がるしか

もはやプーチン政権は倒れないのでしょう

良心があるロシア人、頑張って欲しい!

 

私は日本という島国に住んでおり

ウクライナ支援は募金か物資しかできませんが

ウクライナの人々も負けないで欲しい!

 

2022年はいまだにコロナ感染症が蔓延中で

ウクライナでは卑劣なロシア軍とプーチンによる

侵略戦争が起き

 

そんな渦中

米国ハリウッドでは第94回アカデミー賞が開催

 

日本のマスコミは濱口監督の「ドライブマイカー」の

国際長編映画賞受賞のニュースと

ウィル・スミスのビンタ事件ばかり取り上げていますが

 

私個人の私的な考えとして

今回のアカデミー賞について思うところを書いてみます

 

濱口監督作品はまだ一本も見たことがなく

今回の「ドライブマイカー」もまだ未見です

 

村上春樹氏の50ページの短編小説が原作とのことで

個人的には村上春樹氏の小説は苦手なため

あと数年は「ドライブマイカー」は見ないと思います

 

唯一、村上春樹氏の小説で好きな作品は

短編集の「カンガルー日和」のみで

ノルウェーの森」なども読んではいますが

男女の描き方がとても好きになれない

 

濱口監督の作風は独特らしいのですが

日本でも今回の映画は賛否に分かれているようですね

 

私が今回のアカデミー賞で一番注目したのは

作品賞を受賞した映画「CODA」

(コーダ あいのうた)でした

 

女性監督のシアン・ヘダーが手がけた本作は

インディーズ映画の祭典、サンダンス映画祭

絶賛された作品だそう

 

実はまだこの「CODA」も見てないので

作品自体の感想は書けないのですが

 

私がなぜこの映画に注目するのかというと

近年のアメリカの大手映画スタジオの動向と

最近のアカデミー賞の受賞作品の傾向がそこに

顕著に現れているよう感じたからです

 

私は以前に東京にて文化庁が主催した

ハリウッド現役プロデューサーによる

ハリウッド流プロデュース術なるセミナーに

参加したことがあります

 

その時、そのプロデューサーが英語で

ハリウッド、アメリカ映画の傾向について

語っていたことの一つに

 

もはやアメリカの大手映画スタジオは

低予算で物語をじっくり見せる

「ドラマ」映画は手がけない

という内容でした

 

ただし

代わりに新しく登場してきた

NETFLIXAmazonなどの

ネット配信系スタジオは「ドラマ」を

作り続けていくだろうと

 

その理由として

新興の映画スタジオは「ドラマ」にはまだ

映画の魅力があり、多くの観客に訴える力が

あることを信じており

 

また

NETFLIXAmazonの映画スタジオは

「ドラマ」映画はアカデミー賞を受賞する

可能性が高いことを知っているからだと

 

それに対して

大手映画スタジオは巨額の予算を費やした

テーマパークのような映画にのみ注力を注いでいくと

 

私がそのプロデューサーの話を聞いたのは

もう5年以上前のことですが

 

実際、その話のとおりになっている現状に

驚いてはおります

 

いやらしい言い方をすると

アメリカの大手映画スタジオは

とにかく映画館に沢山のお客を集め

何十億、何百億という巨額の予算が回収可能な

かつ、大きな利益を上げるという

メガヒットするアトラクション的な映画にしか

興味がない

 

言葉を変えると

映画はゼニ儲けの手段のひとつでしかないのが

大手映画スタジオの考え方だと言えます

 

一方で

NETFLIXAmazonの新興映画スタジオは

まずはアカデミー賞を受賞できる作品作りをし

アカデミー賞」という肩書きを持たせた映画で

かつ質、内容ともに見劣りがしない作品を

ネットの世界配信という方法で利益をあげていく

というやり方

 

仮にもし

アカデミー賞を受賞した映画と

受賞できなかった映画という2つの作品があった場合

お客はどちらの映画を優先的に見る傾向があるのでしょう?

 

単純に

日本における映画の宣伝方法を見る限り

一般のお客(映画マニアや「映画芸術」愛読者以外

という意味で)はアカデミー賞受賞作品の方を

見る傾向があると断言できます

 

それくらい

アカデミー賞」受賞後の効果は

マスコミを通じての映画の宣伝力や

映画館、DVDソフトなどの興行収入面などにおいて

かなりの影響力持っていると言えます

 

ただし

その「アカデミー賞」そのものに世界的な影響力と

「賞」に価値があり続ける限りという注釈付きだと

私は個人的に思っています

 

アメリカ人によるテレビのアカデミー賞授賞式の

視聴率は年々、低くなっているというニュースがあり

これはアメリカ人がテレビよりもネットを見る人の方が

増えている影響だとも思いますが

 

もし本国アメリカ人がアカデミー賞を気にしない

むしろその価値を高く評価していない傾向が

あるとするならば

 

あの「アカデミー賞」とはいったい何のために

ある賞なのか?考えなくてはいけません

 

よくよく考えると

アメリカのアカデミー賞とは

毎年、アメリカで開催される

アメリカ映画人による、映画業界のための

セレモニーにしか過ぎないわけで

 

映画というエンターテイメントビジネスは

アメリカで誕生し、そこで育まれて成熟し

世界市場をターゲットとした、巨額の富を生む

コンテンツビジネスとして今日に至っている

 

要するに

アメリカ映画はアメリカが世界に販売する

iPhoneのような「製品」のひとつでしかない

という側面があります

 

ただし

「映画」はビジネスだけではない

「総合芸術」のひとつであるという側面もあります

 

映画は「芸術」か?否か?という議論は

ここでは書きませんが

 

映画は「絵画」や「音楽」と言った

「芸術」のひとつであることに変わりはないと思います

 

近年のアカデミー賞の作品賞には

外国の作品が選ばれたり、独特な内容の映画が選出され

映画は単なるビジネスツールではない

映画はあくまでも「芸術」という人類にとって

必要な価値があるものなのだと

アカデミー自らが積極的に主張している傾向が

あるよう思えます

 

作品賞を受賞した「CODA」はとても地味な

しかも聴覚障害者の両親を持つファミリーの話で

とてもエンターテイメント性がある映画だとは

言い難いのですが

その映画の持つ「物語」(ドラマ)が多くの人を

惹きつけ、感動させる力があるのだろうと思います

 

決して大手映画スタジオが制作する

アトラクション的映画が悪いわけはありません

 

ただ近年における

アカデミー賞「作品賞」の受賞作品傾向を見る限り

 

アメリカのアカデミー賞そのものが

いわゆる世界3大映画祭

ヴェネツィア国際映画祭
カンヌ国際映画祭
ベルリン国際映画祭

という「映画祭」に近いものに変化しつつあると

言えるのではないかと思います

 

濱口監督の「ドライブマイカー」も

「CODA」と同じく、映画が描く「物語」が

人を感動させ、人を惹きつける力があったからこそ

受賞したのでしょう

まだ当分は見ることはありませんがね

 

ウクライナに平和を!

 

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