ビブリア古書堂の事件手帖
三上延さんの著作「ビブリア古書堂の事件手帖」を、普段からお世話になっている人からお借りして読みました。
なんでも、累計発行部数100万部!という大ベストセラー小説らしいのですが、発行元は「電撃文庫」のメディアワークスとのこと。
いわゆる、ライトノベルと称される分野の小説なのだそうです。
ライトノベルで思い出されるのは、アニメにもなった「涼宮ハルヒ」シリーズ。こちらは他社の作品ですが。
なぜ「ビブリア古書堂…」を読む事になったのか?というと、その私がお世話になっている人の大学の後輩が、この小説の作者である三上延さんであったからなんです。
当然、原作者と私は全く関係ないわけなんですが、「古本にまつわる人間ドラマ」という切り口が斬新らしいと聞き、読んでみることに。
確かに、面白いんです、この本。
古書好きにはたまらないエピソードがあったり、本好きな美人店主とアルバイトとして雇われた主人公の男の関係もユニークで、ライトノベルとは言えしっかりしたミステリー作品でした。
第二巻に出てくるエピソードの中に、足塚不二雄の「UTOPIA 最後の世界大戦」が出てくるあたりはたまりませんでしたね。
「UTOPIA」とは、あの藤子不二雄先生が有名になる前に出版された幻の漫画のことなんです。
私は以前のブログにも書いたとおり、映像を志す前は漫画家に憧れていました。
そんな私の愛読書が「まんが道」でした。「まんが道」の中に「UTOPIA」を執筆する若き日の藤子不二雄先生の姿があります。
私も八王子の古本屋で、一度だけこの「UTOPIA」が売りに出されているのを見たことがありました。
確か…80万円という値段がついていたように記憶しています。
「ビブリア…」は、物語の構成が練りこまれていて、読者を北鎌倉に設定された架空の古本屋で起こるドラマに引き込んでいきます。
おそらく、すでに何らかの形で映画かドラマか、はたまたアニメかの話がきているような気がします。(勝手な想像ですが)
原作者の三上さんは古本屋で働きながら小説を書いてきた人だそうで、古本屋や古本にまつわる知識が豊富なのも頷けます。
たかがライトノベルと言って侮ってはいけませぬ。ぜひ、一度。