今日この頃。
映画は映画館で観るのが当たり前だったのは、はるか昔の話。
映画はTVでも観れて、今度はビデオレンタルが登場し、DVDレンタルへと変わっていく。
DVDの画質よりも更に向上した画質を提供するブルーレイがあらわれ、
自宅のTVの画質もいつのまにやらHD画質が当たり前の時代に。
16:9サイズが当然のサイズとなり、次は2Kやら4K、はたまた8Kと言われる
画質が登場しつつあります。
そんななか、映画の配給方法も変化しているようで、ついに時代は、
映画は映画館という劇場での公開が一番先だったのに、ネット配信も同時に
しちゃおうという環境になりつつあります。
しかもお値段は一律1000円(劇場鑑賞の場合)で、配信サービスだと映画によって
価格が異なるサービスを提供するという。
以下は「映画.COM」の記事より
「1000taku」は、11月9日に封切られる新作4本を、全国17劇場で公開するほか、
ライフスタイルに合わせた映画の楽しみ方を提案する。
劇場での鑑賞料金は一律1000円、配信はサービスによって一部料金が異なる。
配給のセディックインターナショナル、中沢敏明代表は「映画がつまらないから、
低価格なのではない。選択できる自由を広げ、面白い映画を、できるだけたくさんの
人に見てもらいたい」と本企画の意図を説明。
さらに、業界初となる「シェア割」を行うことも決定しており、
500円で鑑賞することができる。
1000taku・・・だそうです。
以前、私は博士論文で「デジタルシネマ時代における日本映画興行に関する
一考察」でも、映画館の料金制度について書いたことがあります。
果たして、この1000takuという試みは定着するのだろうか?
自身が主演・監督をつとめたオムニバス映画がありました。
一本300円で観れて、お客は自己申告制で観たい作品分だけお金を支払うという
当時としては画期的システムでした。
しかし・・・「欽ちゃん」の映画を観たいという人が少なかったのか?
興行的には失敗し、その後このシステムでの映画は上映されていません。
100takuのラインナップを観ると、メジャーな映画監督の名前はなく、
役者兼監督の作品だったり、いわば昔の東映「Vシネ」のような感じをうけます。
映像製作をしている人間にとっては、自分の作品が公開される場所が
増えることは喜ばしいのですが、映画は映画館で観るものではなくなりつつある
新しいタイプの映画の鑑賞方法には、抵抗がないわけでもなく・・・
やはり面白い映画かどうかは、観てのお楽しみ。
そう、このあたりが一番むずかしいような気がします。