STUDIO F+のPhoto Blog

デジタル映像スタジオSTUDIO F+の写真専門ブログです

ドキュメンタリー映画「美術館を手玉にとった男」

久しぶりのブログです。
かなり映像制作の仕事が忙しく・・・

そして、ようやくDVDで鑑賞したドキュメンタリー映画がこちら


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ピカソなどの有名な絵画を、自らの手で本物と見間違う複製画(贋作)
を作っていた、マーク・ランディスドキュメンタリー映画です。

「贋作画家」という怪しい肩書きを付けられている、マーク・ランディス
彼は何の目的で大量の贋作を続け、無償で美術館などに提供し続けたのは
なぜか?

2011年に彼の大量贋作事件が発覚するまで、マークがハンドメイドで
複製した美術画は、本物として扱われていたという事実は驚きである。

詳細な内容は、ぜひ見て確かめて欲しいのですが、
このドキュメンタリー映画は、アートとは何か?本物と偽物とは何か?
について考えさせられた映画でした。

マーク・ランディス自ら「才能」と呼ぶ、一枚の絵を何度も見返しては
そっくりに描いていくという技法。
このシーンを観たとき、昔NHKのプロフェッショナルに出演していた
ジブリ宮崎駿監督の言葉を思い出しました。

おぼろげではありますが、宮崎駿監督は自分の息子である宮崎吾朗氏が
アニメ映画を監督していることに対して、遠回しに批判をしていたシーンで、
「アニメーションを作っていうのは、ある種の才能がないと出来ないものなんです。
見よう見まねでできるものじゃなんです」と、吾朗氏の演出力不足を語っていました。

宮崎駿監督が言っていた「才能」とは、物体の動きを紙の上で「絵」として
再現できる能力の事かとは思いましたが、マーク・ランディスが見せていた
下絵を置いて、その上から何度も見返しながら模写している姿を観たときに、
作画家のマーク・ランディスが持つ才能は、実はアニメーターに
非常に向いている才能ではないかと思ったんです。

当然、贋作画家と孤高のアニメーション作家を同じテーブルに並べるのは
失礼な話ではありますが、ただ、マーク・ランディスという精神疾患
患いながらも、偽物を本物だと思わせる力は、とてつもない「才能」を
持っている人物なんだなぁと、感心してしまいました。

マーク・ランディスが冒頭に言う、
「本物(オリジナル)なんて存在しない。全て元ネタがある」
という言葉は、実に的を得ていると思います。

私の恩師、映画監督の松本俊夫監督(薔薇の葬列ドグラ・マグラなど)も
同じような事を言っていました。
「映画を作ったときに、これは自ら作り上げた完全なオリジナルなんだという人が
いたとしたら、それは相当なお目出度い人物である。
そんなことはあり得ない。人間は必ず自ら見たものを、自分の中に取り入れて
再現しようとするからだ。」と。

マーク・ランディスは確信犯的な贋作画家か?それともアーティストか?

「芸術と工作」(ART AND CRAFT)という、この映画につけられた原題の
意味を考えていました。

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