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映画評「ファイナルファンタジー」

私が映画「ファイナルファンタジー」を見たのは、アラスカの映画でした。

当時、アラスカのアンカレッジ市内に住んでいた私は、映画館で映画を見るのが唯一の楽しみでした。

アンカレッジ市内に「Bear Tooth」(熊の歯?)という映画館が新しくできていました。

いわゆる、二番館、三番館という名画座みたいな映画で、ロードショー公開が終わった映画を上映していました。

しかも、劇場内では食事ができる専用座席があったりと、かなりユニークな映画館でした。

映画「ファイナルファンタジー」はすでに日本で公開が終わっており、散々な評判を聞いていました。

アメリカに渡る直前、私は映画館で映写技師をしていたので、劇場で「ファイナルファンタジー」の予告編を流していました。

驚きましたねーかなり。
これがCGで描かれた作品だとは!!

あまりのリアリティに驚いたものです。

そして、ようやくアメリカで「ファイナルファンタジー」を見る事ができました。

映画館にはかなり観客が入っていたと思います。

さて、映画の完成度はと・・・・

期待半分、期待ナシ半分という気持ちでした。

やはり驚きましたね。CGってここまでできるのか!!と。

ですがー

映画「ファイナルファンタジー」の一番の問題はストーリーだと思いました。

「エイリアン」と「プレデター」を足したような内容に、ただ、美しいだけの映像。

肝心のヒロインに全く感情移入できず、ベン・アフレック似のヒーローにも魅力が感じられず。

ラブストーリーだか、地球救出のストーリーだかわからず、最後はどうでもよくなりました。

アメリカ人観客の反応も、イマイチだったようで、ラストはため息がもれていました。

黒髪のアジアンテイストのヒロインがやはり、白人系の観客には受け入れがたいものがあったようでした。

アメリカでウケたいのなら、せめてブロンドにしたほうがよかったのでは・・・

漫画「ナルト」などがアメリカで受け入れられているのは、主人公がパツキンだからです。

わざとパツキンにしているらしいですが、「ナルト」は。

人種差別っぽいですが、アメリカには人種差別は厳然としてありますんでねぇ。

ファイナルファンタジー」が、受け入れられなかったのは、あまりにもリアリティがありすぎた事も原因の一つでもありました。

ま、ゲームの「ファイナルファンタジー」のキャラクターが全くでて来ない映画だったので、ゲームファンからも見放されたのも、興行的失敗に拍車がかかりましたね。

非常に勿体ない作品だと思います。

新しい映画の可能性を見せてくれた映画でしたが、監督の意図した事が、あまりにも独りよがり過ぎたんですね。たぶん。

実験映画とか、もっと低予算の映画なら、マイナーウケしたのかもしれませんが、やはり、初監督作であるにも関わらず、超大作をやってしまったら、こうなるんですかね。。

あ、イヤミを言えば、ジブリの「ゲド戦記」も、あの息子さんが初監督でしたが、ジブリブランドのおかげでヒットしましたね。

ヒドイ作品でしたが。。