キネマ旬報シアターにて - STUDIO F+ (STUDIOFPLUS) Official BLOG

ただいま映像のお仕事として
某国立研究所の紹介動画の編集に追われておりまして
あまりの忙しさにブログを書けていませんでした・・

映画鑑賞も
ポール・トーマス・アンダーソン監督の
「One Battle After Another」１本のみしか
観に行けていません

ひさびさに
「キネマ旬報シアター」にお茶をしに行ってきました

映画鑑賞ではなく劇場にコーヒーを飲みに行けて
無料で常設してある「キネマ旬報」を
読むことができるサービスがあるのが
この劇場の特徴です

まず手に取ったのが
1984年5月下旬号で「キング・オブ・コメディ」の
特集がされているもの

マーティン・スコセッシ監督とロバート・デ・ニーロの
名コンビがおくるブラックコメディの傑作
「キング・オブ・コメディ」は
私も大のお気に入りの作品の１本

次に1979年7月上旬号で
「スーパーマン」の特集が掲載されているもの

映画版スーパーマン役に
クリストファー・リーヴが主演を務め
監督はリチャード・ドナー

本作は私が９歳の頃の作品で
本国アメリカの公開は1978年12月であり
日本公開が夏休みシーズンに合わせた
1979年6月30日でした

この前年の1978年7月1日に
私の人生を変えた映画である
ジョージ・ルーカスの「スターウォーズ」が
公開されており

その続編
「スターウォーズ帝国の逆襲」の日本公開が
1980年6月28日ですので

まさに1979年〜1983年は
アメリカのSF映画超大作が
続々と公開された年に当たります

私は1978年の「スターウォーズ」を
観てしまって以来
日本のウルトラマン、ゴジラシリーズは
ほとんど興味がなくなってしまいました

リアルなVFXで表現されていない実写SF映画は
私の中ではSF映画ではない！と思っていたほど

そんな中
父が観たいというので
「スーパーマン」を一緒に渋々
大分で一番大きかった映画館
大分グランドロキシーまで観に行ったのでした

渋々・・というのは事実で
正直、子供心に、赤いタイツとマントを羽織った男が
スーパーヒーローだとはとても思えなかったのと

空飛ぶスーパーマンなんて
どうせ透明な糸で釣られた円谷特撮ものと
変わり映えしないだろうと思っていたからでした

ところがです
私は映画館という大きなスクリーンで観た
「スーパーマン」に圧倒されてしまった

空を飛ぶシーンはリアリティがあるし
超人的な能力がありながらユーモアに溢れ
おまけに弱点まである

近づき難いスーパーヒーローではなく
実に人間味あふれる主人公に魅了

「キネマ旬報」1979年7月上旬号
「スーパーマン」特集で驚いたのが

あの漫画の神様、手塚治虫先生が
石上三登志氏、中島梓氏らと
映画「スーパーマン」について
批評している記事があったことです

大の映画好きでも知られた
手塚治虫先生ですが

記事の中で
「実はスーパーマンが公開された時
ロサンゼルスにいたんだけど、観てないんですよ」
とのこと

あの「スターウォーズ」（1978年）ですら
手塚先生は日本公開前にすでにロサンゼルスで
観たそうなんですが映画「スーパーマン」は
そのままスルー

しかし
日本公開時に「スーパーマン」を観た際
手塚先生が想像していたものとは全く異なる内容に
たちまちファンになってしまったと書かれてありました

特に手塚先生が気に入った部分が
大草原が広がるカンザス州スモールビル（架空の町）で
青春を過ごし、そこからクラーク・ケントとして
旅立つまでのシーン

スーパーマンの映画化は
クリストファー・リーヴ主演のものから
ブライアン・シンガー監督の「スーパーマンリターンズ」（2006年）、DC版のシリーズなどなど

近年では2025年に
ジェームズ・ガン監督版が製作されています

私は今でも
1978年版の映画「スーパーマン」がお気に入りで
ジョン・ウィリアムズのメインテーマ曲は
映画音楽の中で「スターウォーズ」についで好きです