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「The Conversation 」(1974) 邦題「 カンバセーション 盗聴」

「The Conversation 」(1974) 邦題「 カンバセーション 盗聴」を見ました。

フレンチ・コネクション」で一躍有名になった、ジーン・ハックマンを主演に
描くこの作品は、「盗聴」のプロである主人公がとある事件に巻き込まれてしまう物語。

この映画、面白かったですねー

1974年のカンヌ国際映画祭グランプリを受賞し、アメリカのアカデミー賞では、
作品賞、脚本賞、録音賞にノミネートされたこの作品。

本作の脚本はコッポラ監督自身が手がけたもので、あの「ゴッドファーザー」の後に
製作された作品でもあり、「カンバセーション」の後に「ゴッドファーザー Part 2」を
手がけるなど、コッポラ監督がノリにノッていた時期の作品だと言えると思います。

「盗聴」する側とされる側を描きつつ、ジーン・ハックマン演じる「盗聴」のプロ
ハリー・コールが自身の過去の罪に悩み続けるというストーリーが地味だったのか、
残念ながら興行的には失敗に終わった作品だったりします。

しかし、映画評論家などからは好評価を得るなど、映画マニアの方には評判の良い
作品だと言われているようです。

私がこの映画を知ったのは中学生の頃でした。
映画のチラシをコレクションしていた時期があり、持っていたチラシの中でこの
「カンバセーション 盗聴」があったのでした。

なかなか観る機会がなく、ようやくDVDで観る事に。

私がこの映画で一番好きなシーンは、主人公ハリー・コールが夜にバスに乗り
自分が盗聴した相手の会話をフラッシュバックで振り返るシーン。

キュルキュル・・・という高感度マイクによる特殊なノイズが流れ、
盗聴のターゲットとなった男女の会話が聞こえる。
何かを聞き漏らしたのではないかとハリー・コールは頭の中で振り返る・・
すると現実のバスの車中にシーンが戻り、一瞬バスの中の明かりが消える・・

コッポラの映画が凄いなぁと思うのは、説明的な映像を極力排除しつつ、
映像で描き、映像で語ろうとしているところです。
簡単のようでいて、実はココが映像製作において一番難しいところだと思います。

「カンバセーション盗聴」でも、主人公が一体何者か?を簡単には説明しない。
その代わりに映像でじっくりと描いて見せていく。主人公の性格、癖、そして
主人公が背負っている過去などなど・・・

また、この映画で必聴なのは全編に流れるジャズの楽曲の数々。
ジャズが好きな人はぜひ、一度観てもらいたいですね。

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主人公ハリー・コールの相棒役を演じている、ジョン・カザールという役者さん
私の好きな映画であるアル・パチーノの映画「狼たちの午後」や「ゴッドファーザー
などに出演している人で、一癖ある表情は一度観たら忘れないくらい存在感があります。
残念ながら、ジョン・カザールは42歳でこの世を去ったんですね。

「盗聴」のプロが最後には、「ミイラ取りがミイラ」になっていくという皮肉たっぷりな
ラストは必見。

あ、最後に、あの「スターウォーズ」のハン・ソロ、「インディージョーンズ」の
ハリソン・フォードの若かりし頃が観れてしまうという、意外な楽しみ方もある
この映画「カンバセーション盗聴」。

ぜひ!オススメです!
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