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夢二

鈴木清順監督、沢田研二主演の映画「夢二」を見ました。

鈴木監督の映画はまるで全編シュールレアリズム(超現実)の絵画のようで、さっぱり理解できませんでした。

理解ではなく、感じる事が大切なのかもしれませんが。。

現在 STUDIO F+で製作中の短編SF映画「サイレントプラネット」が一段落ついたので、次回作に向けてアイデアを練っていたときです。

その時、ふと見た一枚のチラシ。新宿のタカシマヤで開催中の「竹久夢二」展のチラシでした。

竹久夢二と言えば、美人画で有名な画家です。

たまたま手元に夢二の解説付き画集を持っていたので、彼の経歴、絵画を見ました。

竹久夢二の描く美女たちは、独特の目をしています。

憂いがあるというか、どことなく悲しげな瞳。

美女、いやむしろ美少女のような幼さを持った顔だち。

夢二は理想の女性を捜し求めていました。

そして、夢二は31才の時に11才も年下の笠井彦乃と巡り会います。

夢二は前妻の「たまき」と離婚し、「彦乃」と同棲を始めます。

夢二は彦乃に理想の女性像を見ていたのです。

しかしー
運命は残酷で、彦乃25才の時、病気のためこの世を去ってしまいます。その時、夢二は36才。

私の田舎の別府で、二人で旅行する寸前に彦乃は結核を発病してしまったと経歴にはあります。

画家よりも詩人になりたかった夢二。彦乃を失ってからも、夢二は彦乃の事を忘れられなかったのでしょう。

その後、夢二は「お葉」と知り合いますが、やはり心の底では忘れられぬ人を求めていたと思います。

画家、いや芸術家にとって、とりわけ男性に見られる傾向として、必ずキーパーソンとなる女性の存在があります。

あのスペインの画家、ダリにしかりです。

またまた一部では超有名な書物「御書」の一節に、「男の力は女の力なり」 とあります。

また、男を矢、女を弓と例えて、「いくら男が黄金の矢(有能な意)であっても、それを飛ばす弓である女性が力なければ飛ばない」とあります。

やはり、男の原動力には女性が不可欠なのです。

夢二に話を戻すと、彦乃という女性があっての芸術であり、竹久夢二だったのだと思います。

続く