(ネタバレありです)
ダニエル・クレイグ主演、007シリーズ最新作「Skyfall」を観ました。
イギリス人監督のサム・メンデス。
ダニエル・クレイグの007シリーズとしては第三作目にあたるこの作品は、
その続きにあたる「慰めの報酬」とは直接関係のない内容になっていました。
好きで何度も観ているのですが、まさか007シリーズを手がけるとは・・・
本作のタイトルになっている「Skyfall」の意味するのは一体何か?
予告編にあったシーンで、なぜ007が狙撃されてしまったのか?
などなど・・
戻ってきた感じがしましたね。
相変わらず世界を股にかけて歩く007ですが、今回の敵役があの「ノーカントリー」の
ハビエル・バルデムは追いつめていきます。
「ノーカントリー」以来のワル役に、バルデムもノリにノッているような感じでした。
米ソ冷戦時代を背景にした初期の007シリーズとは異なり、ネットやら携帯電話やらが
当たり前に登場してくる現代を舞台にしている今回の007映画は、007の「敵」を
創作することが非常に困難になってきているのがうかがえます。
今回の敵、バルデム演じる「シルヴァ」もMI6のエージェントだったという設定で
よくよく見ると、あのクリストファー・ノーラン監督が描いた「ダークナイト」の
「ジョーカー」に似たような部分があったりして・・・
ラストに登場する「Skyfall」での007との壮絶な戦闘シーンでは、
ネットなし、携帯なしという、荒れ果てた原野に立つジェームス・ボンドの生家を
舞台に繰り広げられるあたりは、まさに西部劇仕立て。
ピストルと弾薬のみを使った、体を張った戦闘シーンをわざわざ見せるために
こんな場所をラストシーンに選んだとしか思えないほどで・・・
面白い映画ではあったのですが、サム・メンデス監督の演出にハテナマークが
思わずついてしまうシーンが何度かあったのが残念でした。
この監督、役者を仁王立ち(突っ立たせて)させるのが好きなんですかね?
007やら他の役者が突っ立ったシーンを何度か目にしました。
ラストを観て、ようやく元祖007シリーズに登場する人物たちが勢揃いするあたり、
次回作は新しい解釈の「ドクターノー」とか、「ゴールドフィンガー」が出てきそうな
気配がします(笑)
ちなみに、この007シリーズを熱烈に監督したがっている監督の一人に、
あのクリストファー・ノーラン監督がいるそうです。
ノーラン版007を観てみたいような、そうでないような・・・