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映画「007 Skyfall」

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(ネタバレありです)

ダニエル・クレイグ主演、007シリーズ最新作「Skyfall」を観ました。

監督は「アメリカンビューティー」でアカデミー監督賞を獲得した
イギリス人監督のサム・メンデス

ダニエル・クレイグの007シリーズとしては第三作目にあたるこの作品は、
ジェームス・ボンドの純愛を描いて話題になった「カジノロワイヤル」、
その続きにあたる「慰めの報酬」とは直接関係のない内容になっていました。

サム・メンデス監督作と言えば、トム・ハンクス主演の「Road to Perdition」 (2002)が
好きで何度も観ているのですが、まさか007シリーズを手がけるとは・・・

本作のタイトルになっている「Skyfall」の意味するのは一体何か?
予告編にあったシーンで、なぜ007が狙撃されてしまったのか?
などなど・・

「カジノロワイヤル」「慰めの報酬」とは違う、ある意味で本来の007映画に
戻ってきた感じがしましたね。

日本の長崎県にある「軍艦島」が出て来たり、中国の上海を舞台にしたりと
相変わらず世界を股にかけて歩く007ですが、今回の敵役があの「ノーカントリー」の

完全にダニエル・クレイグを喰ってしまった演技で、ジュディ・デンチ演じる「M」を
ハビエル・バルデムは追いつめていきます。
ノーカントリー」以来のワル役に、バルデムもノリにノッているような感じでした。

米ソ冷戦時代を背景にした初期の007シリーズとは異なり、ネットやら携帯電話やらが
当たり前に登場してくる現代を舞台にしている今回の007映画は、007の「敵」を
創作することが非常に困難になってきているのがうかがえます。

今回の敵、バルデム演じる「シルヴァ」もMI6のエージェントだったという設定で
よくよく見ると、あのクリストファー・ノーラン監督が描いた「ダークナイト」の
「ジョーカー」に似たような部分があったりして・・・

ラストに登場する「Skyfall」での007との壮絶な戦闘シーンでは、
ネットなし、携帯なしという、荒れ果てた原野に立つジェームス・ボンドの生家を
舞台に繰り広げられるあたりは、まさに西部劇仕立て。

ピストルと弾薬のみを使った、体を張った戦闘シーンをわざわざ見せるために
こんな場所をラストシーンに選んだとしか思えないほどで・・・

面白い映画ではあったのですが、サム・メンデス監督の演出にハテナマークが
思わずついてしまうシーンが何度かあったのが残念でした。

この監督、役者を仁王立ち(突っ立たせて)させるのが好きなんですかね?
007やら他の役者が突っ立ったシーンを何度か目にしました。

ラストを観て、ようやく元祖007シリーズに登場する人物たちが勢揃いするあたり、
次回作は新しい解釈の「ドクターノー」とか、「ゴールドフィンガー」が出てきそうな
気配がします(笑)

ちなみに、この007シリーズを熱烈に監督したがっている監督の一人に、
あのクリストファー・ノーラン監督がいるそうです。

ノーラン版007を観てみたいような、そうでないような・・・