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私が、生きる肌(2011)ペドロ・アルモドバル監督

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2012年に日本公開された、スペイン出身のペドロ・アルモドバル監督作品、
「私が、生きる肌」(La piel que habito)をようやく見ました。

ペドロ・アルモドバル監督と言えば、「オール・アバウト・マイ・マザー」、
トーク・トゥ・ハー」、「ボルベール」が有名ですが、
個人的には、1990年公開の「アタメ!」がお気に入りだったりします。

実は「アタメ!」が日本公開された当時、私は映画館でこの作品を観たんですよね。

今では世界的なスターとなった、アントニオ・バンテラスがストーカー役で主演
してたりします。

「アタメ!」とはスペイン語で、「縛って!」という意味らしく、
タイトルからは想像がつかないヘンテコリンな、ラブストーリーが展開する映画でした。

さて、「アタメ!」以降のペドロ・アルモドバル監督作品は観ていなかったのですが、
今回の「私が、生きる肌」というタイトルにひかれて、DVDで鑑賞してみました。

昨年に公開された映画なので、すでに多くの人が見ているかと思います。
ネタバレありで書き進めることにします。

う~む~、やはりこのペドロ・アルモドバル監督作品は、かなりクセがありますね~
もちろん、良い意味でなんですが。

ストーリーの意外性、展開の意外性、などなど・・・

映画を観ている観客を飽きさせることなく、凝った色彩美の映像を
展開させていきます。

スペイン映画をあまり観たことがないのですが、ヨーロッパ映画っぽい独特の雰囲気を
感じさせつつ、ペドロ監督が描く、普通ではない男女の物語が描かれていましたね。

そう、この監督が描く男女の物語は「普通じゃない」んです、毎度。
どうやらペドロ監督は同性愛者らしく、それが影響しているのか?
女性の描き方が、男性の監督が描くものと違うような気がしました。

男性の監督が女性を描く典型的なものとして、理想的な女性像を描くものと、
その逆として女性を醜く描くパターンがあります。

ペドロ監督の場合は、女性の中にある「母性」と「女」という2つの顔を
忠実に描こうとしているように感じます。決してオトコが憧れる理想像の
女性ではない描き方ですね。

これはペドロ監督自身が「男性」と「女性」の両方の面を持っているからかも
しれません。

映画「私が、生きる肌」は、退屈はしない映画なのですが、
急激な展開についていけるかどうかで、好き嫌いがハッキリわかれる作品だと思いました。

いや~バンテラスは、母国語のスペイン語でお芝居をしている方が
断然、生き生きしてますね(笑)

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