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映画「アバター」と「ファイナルファンタジー」

映画「アバター」と「ファイナルファンタジー」の違い

前述したブログに、映画雑誌Cinefexのアバター特集
の記事について書きました。

ふと思ったのは、ジェームス・キャメロン監督が
目指した映画作りは興業的に成功をおさめたのに
対し、あの日本映画「ファイナルファンタジー
はなぜ失敗したのか?と言う点でした。

ファイナルファンタジーはストーリーが
面白くないと言う、致命的な欠点があるので
その時点ですでに興業的な成功は望めなかったのです。

アバター」が成功した要因の一つには、
クオリティの高い3D映画という要因だけでなく、
多くの観客に感情移入させること
ができるキャラクター、世界観を作っているという
点において成功をおさめている事が素晴らしと
思います。

Cinefexの記事によると、キャメロン監督はナビィ族
の顔のモデルには、既存の有名な俳優の顔をモデルに
絶対にしないと決めていたとありました。

まずこの点でも、ファイナルファンタジー
失敗しています。メインキャラクターの顔は
ほとんどハリウッド系有名俳優の顔に似ており、
ベン・アフレック似のキャラクターが出てきた
時には、観客はある種の不気味さを感じて
いました。

観客が主人公に感情移入できない映画に
なってしまっいるファイナルファンタジー
いかにCG技術の凄さを映像で見せても、
多くの観客に支持されることはなかったのです。

アバター」ではさらに、ナビィ族の住む惑星
パンドラの世界観ですら、観客に違和感がなく
スムーズに世界に入っていけるように細心の注意
がされている事がCinefexには書かれていました。

ここまでやるか!!という本物へのこだわりと
製作費、日数がかなりかけられるハリウッド映画
だからこそ、「アバター」という映画は成功を
おさめたのでしょう。

ただ、昨今の日本映画をかえりみて、多くの観客
が感情移入できるキャラクターや物語の映画が
年々少なくなってきているような気がします。

ある特定の観客が観て楽しむような、小規模な
狭い映画が多いような気がして、若い映画監督が
ぞくぞくとデビューするなか、視野の狭い映画
ばかり公開されていると危惧しています。

私小説風な日本映画が多いという指摘が昔から
されているなか、もっとスケールのデカイ日本
映画がでてくることを望みます。