STUDIO F+のPhoto Blog

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映画「ハンコック」で思ったこと

同時に映像編集を3本やっていたので、昨年末から
まったくの休みなしでした。

映画も「トロン」を観たいのに行けず。
編集が終わるまではと、ガマンをしていました。

たまたま、編集作業をしていた傍ら、つけっ放しに
していたTVから流れていたのが「ハンコック」
でした。

ウィル・スミスって、SF映画に出まくってんなー
ぐらいの印象しかなく、友人の映画監督が
「ハンコック」公開当時、映画館で観た後に
わざわざ私に電話をかけてきて、エライけんまく
で「ハンコック」を罵ったのを覚えていたのでした。

どれどれ、どんなヒドイ映画かチラリと観てみるか
と、マウスから手を離してTVを見ました。

巨匠、黒澤明監督や宮崎駿監督も言っていたの
ですが、映画で一番大事なシーンは、一番最初の
オープニングなんです。

ココがマズイ映画は、あとのシーンでどんなに
頑張ってもダメな映画になってしまいます。

私は映画を観る基準は、このオープニングに重きを
置いて観ます。当然、エンディングも大切ですが、
ツカミに失敗した映画は、修復できないものが
多い傾向があります。

そこで「ハンコック」なんですが、まー驚くほどに
派手なアクションシーンから始まります。

これでもかっ と見せつけるリアリティーある感じ
VFXシーンのオンパレード。

トランスフォーマー」以来、どこまでがCGで
実写なのかわからないほど、ハリウッドのVFX
技術は進んでいますね。日本の「ヤマト」が
いかに頑張っても、10年以上は差がある感じです。

再び「ハンコック」に戻ると、ダメなヒーローを
印象つけるシーンが強調されているのはわかるん
ですが、いかんせん、ピーター・バーグ監督は
ビジュアルばかり見せつけて、肝心の主人公、
ハンコックの内面がオープニングで全く描ききれて
ないなと思いました。

この手の映画は、「トランスフォーマー」の
マイケル・ベイ監督がよくやる、ビジュアルだけの
中身カラッポ映画の典型的なパターンです。

おまけに、ハンコックは中盤からストーリー
が無茶苦茶になっていきます。

脚本もダメか。。

ビジュアルはすごいのに、もったいない映画でした。

私はオープニングを観て、惹かれないとスグに
映画を観るのを止めます。

友人の映画監督から「それは作品を観た事に
ならないのでは 」と、指摘をうけますが、
惹かれない映画には興味がないのだから、
仕方がありません。

だから自分が作る映像でも同じく、オープニングや
流れにはかなり気をつかいます。

うまくいく場合は少ないですが。。

「ハンコック」のオープニングを観て、その後は
つけっ放しにして、再び編集作業に戻り、
結局、朝の5時過ぎまで作業を続けたのでした。