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ペンタゴン・ペーパーズとReady Player One

立て続けにスピルバーグ監督作品を映画館で観ました。

最初に観たのは、THE POST(邦題:ペンタゴン・ペーパーズ)を
TOHOシネマズ日比谷で観ました。

次に観たのが、Ready Player One(邦題:レディープレイヤーワン)です。

最初に観た、ペンタゴン・ペーパーズは、大物俳優トム・ハンクス
大物女優のメリル・ストリープ主演の政治的サスペンス映画でした。

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ペンタゴン・ペーパーズは、冒頭40分くらいが退屈で、中盤からラストまでが
スリル溢れる展開になっていきます。

冒頭40分が退屈なのは、ベトナム戦争時代のニクソン大統領による政治的な背景や
当時のアメリカ社会を説明するシーンと、地方紙だったワシントン・ポスト
株式公開に向けた準備をしているというシーンが混じり合いながら物語が進んで行くため、
物語の核となるはずの、ベトナム従軍記者が極秘文書をコピーし、このコピーをどうするのか?
という点がぼやけて見えるからだと思います。

アメリカ政府の極秘文書、それはベトナム戦争に参戦したアメリカ軍の戦況は
とても厳しいものであったにも関わらず、当時の大統領はそれを無視し、
戦況はアメリカ軍にあると世論を操作していたというもの。

今や日本でも官僚が裏で取引をした記録が続々と出てくるなど、
極秘文書の扱いが注目されているせいか、ペンタゴン・ペーパーズを
観に来ているお客の年齢層は若干高めに見えました。

私個人の意見ではありますが、ペンタゴン・ペーパーズのスピルバーグ監督の演出が
とてもチープだなぁと痛切に感じた映画でした。

それもそのはず、どうやらペンタゴン・ペーパーズと後に書くReady Player Oneを
スピルバーグ監督は同時に製作していたようなんです。

1人の監督がジャンルが全く異なる映画を2作品同時に掛け持ちで製作するなんて、
とても大変なことだと思います。
こんな裏技ができるのも、スピルバーグ監督ならではなんでしょう。

しかしー
ワンシーン、ワンシーンが安っぽいんです。
最近のスピルバーグ映画の中でも際立つ、アラが目立つ映画の一本ですね。
前作のファンタジー映画「BFG」なんて、とてもスピルバーグ映画だとは
思えないほどの出来の悪さでしたし。

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そして次に観た、日本のポップカルチャー満載のSF映画「Ready Player One」
最初から率直な感想を言うと、まー安っぽい映画でした。
ほぼ全編フルCGのチャカチャカしたゲームのオープニングアニメみたいな映像が
展開し、さらに主人公のウェイドとヒロインのサマンサの出会いのシーンは、
ドン引きしてしまいました。

なぜか?というと(ここからネタバレですゾ)
オタク青年のウェイドが、今まで会ったこともないヒロインのサマンサに対し、
冒頭から彼氏ヅラをしているからなんです。

ウェイドがサマンサのアゴに手にかけ、サマンサが気にしているであろう顔の傷を観る
というシーン。

初めて出会う若い男女のシーンではないなぁ~と。
しかも「オタク」青年が生身の女性に出会うシーンにしては、急展開しすぎるなぁと。
こんな演出をするスピルバーグ監督は、もはや「老いた」としか言いようがありません。

ジョーズ」や「E.T.」で見せた手腕はどうした?スピルバーグ

文芸大作映画ばかり撮り続けてきたせいか、「インディージョーンズ4」も
まぁヒドイ映画だったので、純粋な娯楽エンターテイメント映画は、
スピルバーグ監督にはもはや不向きなのかもしれませんね。

Ready Player Oneは、映画としての出来は最低ですが、ビジュアルだけ観に行くなら
3D映画として観ると迫力があっていいかもしれません。

スピルバーグ印の映画や、ジョージ・ルーカスの映画で育ってきた、
私にとっては悲しいものがありますが、彼らが70才を超えた年齢であることを
考えると、新しい世代の若い監督が必要な時代になってきているような気がします。

最近のスピルバーグ映画で唯一、面白かったのは「ブリッジ・オブ・スパイ」でした。
すでに3年前の映画ではありますが。

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