STUDIO F+のPhoto Blog

デジタル映像スタジオSTUDIO F+の写真専門ブログです

魍魎の箱

原田真人監督の映画「魍魎の箱」を見ました。

原作は京極夏彦のベストセラー小説です。

京極作品の映画化としては前作の「姑獲鳥〈うぶめ〉の夏」がありました。

映画「魍魎の箱」の感想を一言で表すならば、「つまらない」です。

前作の「姑獲鳥〈うぶめ〉の夏」は、あの実相寺監督(ウルトラセブンシリーズなど)の作品でもあるので、やはり怪奇的な内容を撮らせると抜群だと思いました。

それと比較しても、原田監督の演出はイマイチでした。

古い日本の時代家屋を演出するためか、中国で撮影した風景が出てくるのですが、異国情緒が出過ぎていて、さっぱり日本に見えません。

だから、日本を舞台にしているのか、中国を舞台にしているのか?チンプンカンプンでした。

おまけに、前半の事件発生までのイキサツが、役者の長台詞で説明されるのですが、まぁ、これもサッパリ理解できず。

極めつけは、ラストの旧日本軍が残した建物内部のデザイン。

センスなさすぎです。

唯一の見所は、クドカン演じる役者が、少女の手足をバラバラにするという場面だけ。

主人公が全く主人公らしくなく、これでは原作小説が泣いていると思いました。

ひょっとすると、第三段もありうるかもしれませんが、実録映画なら手腕を発揮する原田真人監督には、怪奇ものを撮らせる事はないでしょうな。