堤幸彦 監督の映画「20世紀少年 第二章」を見ました。
TVで放映していたのを録画したものを見たのですが、「なるほど」と思いました。
浦沢直樹さんの漫画が原作の映画であり、ベストセラーからの映画化です。
私は漫画の第一巻だけを読みましたが、読後の感想はあまり面白い内容だとは思いませんでした。
なので、映画版も第一章は見る気になれず、見ていません。
ただ、映画版の第二章を見た感想は、日本の実写SF映画としては、かなり冒険をした作品に仕上がっていると思いました。
日本政府がカルト組織「ともだち」に占拠され、遂には「神」へとなるという筋書き。
見事なのは「神」へのなりかたでした。
いったん死んだものが蘇るという儀式を演出して「神」になったと見せるやり方。
浦沢&長崎尚志プロデューサーコンビの優れたアイデアだと思います。
漫画の映画化で一番の障害になる漫画キャラクターの実写化は、原作者の浦沢さんの意向でかなり配慮されています。
しかしー
やはり、実写化するには無理があると思える設定がありました。
それは、カンナという女の子の存在です。
物語のキーパーソンであるカンナは漫画では活躍できる存在なのでしょう。
しかし、実写化されたカンナを見る限り、設定に無理がありすぎます。
もちろん、実写版のカンナを演じる女優さんの力量不足もあるでしょう。
顔は漫画のオリジナルキャラに近いのかもしれませんが。
映画版全体としてみると、遊び心あふれる堤監督流の演出が至るところで見受けられます。
第三章は現在、映画館で上映中だそうですが、またDVDで見る事にします。