STUDIO F+のPhoto Blog

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DVD評「怪獣のあけぼの」

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たまたま、円谷プロの「ウルトラマン」のDVDを
見返していた時にフト思ったのが、ウルトラマン
(初代マン)の魅力とは一体何であろうか?
と言う事でした。

初回放映からかなりの年月が経っているにも
関わらず、色あせないウルトラマンの人気の
秘密とは何か?

この一点が、私の中に大きな疑問としてあったのです。

考えた挙句、私なりに出した結論は、ウルトラマン
の魅力とは、そのデザインに魅力があるからだと
思ったのです。

私の映画製作の原点である1971年のスターウォーズ
にせよ、やはりデザインが抜群に素晴らしいと
思うからです。

そこで、編集作業の合間に自分で調べたところ、
ウルトラマンのデザインを支えていた二人の人物が
浮かび上がりました。

彫刻家であり、ウルトラマンそのものをデザイン
した成田亨と、成田氏のデザイン画をもとに
造形を行った画家の高山良策の二人です。

DVD「怪獣のあけぼの」は上下巻の二枚で、
主に造形を行った高山良策氏の足跡を辿った内容
でした。

高山良策氏の作品として、ウルトラシリーズ以外で
有名な作品があの映画「大魔神」に登場する、
大魔神だと知った時は驚きましたね。

「怪獣のあけぼの」と言うDVDでは、肝心の
デザイナー成田亨氏の事にはあまり触れていません。

それは、成田亨氏の著書にも書かれてあるのですが
円谷プロと成田氏の間に起きた著作権にまつわる
イザコザが原因であると考えられます。

またその点については、書きたいと思います。

とにかく、「怪獣のあけぼの」を観て感じたのは、
ウルトラマンと言うたかが、いちテレビ番組で
あるにも関わらず、デザイナーが情熱をかけて
作りだした造形は色あせないと言う事でした。

オーバーな言い方をすると、貴重な日本の文化の
一部なのだと思うのです。

SF映画に無くてはならないもの、それはイメージを
単に具現化した造形ではなく、ある種の哲学に
裏ずけされたデザイナーによる深い造形美であると
考えます。

ドキュメンタリーDVD「怪獣のあけぼの」は興味深い内容でした。