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魅力ある悪役たち 日本編

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権藤英樹(マルサの女

前々回はアメリカのTVドラマ、映画における魅力ある悪役ベスト3を書きました。
今回はその続きで日本編です。

私にとって魅力ある日本映画やテレビの悪役ナンバーワンは、名優、山崎努さんが演じた映画
マルサの女」の権藤英樹です。厳密に権藤英樹が悪役か?と言えば難しいのですが、
伊丹十三監督の「マルサの女」シリーズ第一弾に登場する権藤英樹は、ものすごい存在感ある
知能犯であり、愛人を囲って生活をしながらも、一人息子を大切にしているパパでもあるという
リアリティあるキャラクターでした。「マルサの女」のあの夕暮れのラストシーンは忘れることが
できません。

続いて、私が選んだのは宮崎駿監督が演出を手がけたアニメシリーズ「未来少年コナン」から、
インダストリアの局長レプカを選びました。子供の頃に観たアニメの中で一番夢中になって観た
アニメが「コナン」でした。少年コナンのヒロイン、少女ラナを執拗にまで追い詰める
悪いオッサンがこのレプカだったのです。ヒロインをいたぶる、泣かせる、拷問にかけるという
ワルの三要素がそろった悪役は、宮崎アニメで頻繁に登場する悪役の定番キャラ設定になって
いきます。

次に、黒澤明監督の映画「羅生門」から三船敏郎さん演じる、多襄丸を選びました。
この映画「羅生門」は子供の頃に観て、日本映画嫌いの原因を作った映画でした。
夫ある人妻を手篭めにしてしまう多襄丸は、幼心にある種の恐怖を植え付けましたね。
それから映画「羅生門」と聞くと、ゾーッとしたもので、大学生になるまで封印していた映画でした。
大人になってから「羅生門」を観返すと、三船敏郎さんの人柄でしょうか、あれだけおぞましい
存在だった多襄丸が、意外にも品のあることに気が付きました。

最後に、日本が誇る悪役と言えばこのゼットンです。
円谷プロダクションが制作した空想特撮シリーズ「ウルトラマン」の最大の強敵であり、ウルトラマン
のカラータイマーを割って、ウルトラマンを倒してしまうゼットンは悪役中の悪役でした。
ただし、ウルトラマンを倒してしまうほどの強さを持ちながら、科特隊のペンシル爆弾によって
一発で死んでしまうというお粗末な最後はいただけませんでした。
放送当時の平均視聴率は36.8%、最高視聴率は42.8%という驚異的な視聴率を誇ったSFテレビシリーズ「ウルトラマン」。
今観返しても、沖縄出身の脚本家、金城哲夫氏の手によるストーリーは見ごたえがあります。