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「イカゲーム」Squid Game(오징어 게임)全9話をネットフリックスで観た

ファン・ドンヒョク脚本、監督のNetflixオリジナル

ドラマ「イカゲーム」Squid Game(오징어 게임)

全9話を観ました

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Netflix イカゲーム

これは良く出来たドラマでした

いや、Netflix配信ドラマの中で史上最大のヒットに

なったのはウソではありませんね

 

日本の「バトル・ロワイヤル」(映画は深作欣二監督

で原作小説は高見広春)や「賭博黙示録カイジ

福本伸行)など、類似点(パクリ)の指摘はあるものの

 

残忍で壮絶なマネーゲームの中にしっかり感動させる

落とし所を持っているファン・ドンヒョクの手腕が

冴えていると思いました

 

なぜ

日本映画ドラマではこのレベルが作れなくなったのか?

 

すでに

韓国映画に10年以上遅れていると言われて

久しい日本映画界

 

イカゲーム」と比較される日本が先に作り出した

バトル・ロワイヤル」「カイジ」とでは

何が違うのか?

 

韓国映画やドラマはアメリカのアカデミー賞

受賞した「パラサイト」(ポンジュノ監督)

でわかるように

韓国の格差社会を描いたローカルな内容な

映画であるにも関わらず

海外の観客を魅了してしまう力がある

 

日本のアニメ監督、宮崎駿氏のスタジオジブリ

影でバックアップしてきた徳間書店の元社長

徳間康快氏の残した言葉に「日本はJ-Pop Music と

アニメーションがあれば世界に勝てる」とあったが

 

すでにBTSアメリビルボードを席巻し、

韓国映画アカデミー賞を受賞し、

そして

韓国ドラマの「イカゲーム」が世界中の

多くの視聴者に観られている現状を考えると

 

もはや日本には「アニメーション」しか

残っていないことになる

 

これでもし

日本の漫画アニメが世界のマーケットで

勝てないとなったら

日本のエンタメ産業には何が残るのだろう?

 

私は常々考えるのは

エンターテイメントとは次元は異なるが

日本製のガラケーが世界でもトップクラスの

技術を持った携帯電話だったにも関わらず

ガラパゴス化してしまい

世界で全く通用しないものに

なっていったのは、誰のせいなのか?と

 

かつて

実写映画でアジア人が主人公のドラマでは白人や

黒人に見劣りするまたはアジア人が幼く見えてしまい

感情移入できないので、アジア映画やドラマは

西洋諸国ではほとんど見られていなかった

 

しかし、ここに来て風穴を開けたのは

韓流映画、ドラマ、音楽だったという事実

 

韓国はエンターテイメント業界は政府がバックアップ

している点が日本のエンタメ業界とは大きく異なるが

それにしてもである

 

今、放送されている日本のドラマや

公開されている日本映画のクオリティー

世界のエンタメに勝負できるものがあるのだろうか?

 

韓国は本気で世界を取りに行っている

その本気度が日本とは全く異なるらしい

 

狭い日本の中で商売が成立していればOKだった時代は

少子高齢化が進んだ日本ではもはや通用しない

 

美少女を集めて口パク合唱団で歌もどきを歌い

ヒットチャートの上位を固める日本式ビジネスモデル

を考えたのは誰なのか?

 

イケメンを集め、数多くのテレビ番組に出演させ

知名度と人気をあげたら、映画やドラマの主演を

務めさせてファンクラブ総出で大ヒット上映中を

宣伝する面白くない日本映画のゴミの山を築いたのは

誰のアイデアなのか?

 

日本のテレビを観るとジャニーズと吉本興業の2社が

テレビというメディアのエンタメを担っているように見える

 

以前観た「松本人志庵野秀明」の対談で

松本人志氏が「世界って言ってもココの中の話だけですもんね」

と頭を指差して言っていたが

 

果たしてそれでいいのだろうか?と考えてしまう

 

Netflixの韓国ドラマ「イカゲーム」のすごいところは

その脚本、演出の手腕だけではなく

世界で今何が起きていて、何が問題なのかを

的確にドラマのテーマとして描いている点

なのだと私は思う

 

ある日本人のドラマ評論家が「イカゲーム」について

イカゲームは韓国社会の格差社会描いている」と

書かれてあったが、これは大きな間違いである

 

日本も完全な2極化した金持ちと貧乏人の

格差社会であり

アメリカなんて超がつくほどの

格差社会なのである

 

イカゲーム」が描く世界は、単なる韓国社会の

格差の問題ではないと思う

 

このドラマは、世界で起きている格差の問題を

殺人ゲームという極限のフィクションで描いた

痛烈な社会批判が込められているドラマなのである

 

イカゲーム」を観ていくうちに考えさせられるのは

人はお金のために人を平気で殺してしまう

自分のエゴや欲望で生きている生き物なのだということだ

 

世界は温暖化が進み、環境破壊が進行しているのに

人間が作り上げたマネーシステムは今も残忍な方法で

生命を殺し続けているということに気がつかないといけない

 

最近の日本映画、ドラマのレベルがお粗末なのは

その描くテーマや、社会批判のレベルが低すぎるのだと思う

 

おそらく

日本の「バトル・ロワイヤル」や「カイジ」には

描くテーマは理解できても

世界の人を共感させるテーマが欠如していたのだろう

 

かつて黒澤明監督の映画「羅生門」が思いがけず

第12回ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞を

受賞した1951年を思い出さなければいけない

と思う

 

日本は資源がない国なのである

日本のお家芸だった家電製品ももはや太刀打ちできず

車も電気自動車の時代が来るとどうなるのかわからず

もはや日本で世界に通用する商品はアダルトビデオ

しかないという嘆かわしい時代を迎えているのだ

 

日本のアニメーション産業だけではなく

実写の映画やドラマ産業が生み出すソフトを

世界に向けて売り出さなければ

日本の映像産業にはもはや未来がないだろう

 

日本映画、ドラマを韓流以上に誰かレベルを

引き上げてくれないものだろうか?と

 

北野武監督があるテレビで「映画ばっか観てたり

その産業でしか通用しない人間はダメだね。

日本映画もおそらく異業種から来る人が

変えていくことになるだろう」と

 

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