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コーエン兄弟「ビッグ・リボウスキ」

久しぶりにコーエン兄弟の「ビック・リボウスキ」を観ました。

1998年の公開当時、この映画を地元のミニシアター、大分シネマ5で観たのです。
(その後、2008年に私が監督したドキュメンタリー映画「映画館物語2007ー2008」で
大分シネマ5の支配人にインタビューする事になるとは、当時は全く想像できなかったですね)

とにかく面白いんです、この映画。

何が面白いのか?というと、やはりコーエン兄弟が描く、個性の強いキャラクターたちの存在です。

主人公のデュード(ジェフ・ブリッジス)をはじめ、デュードの悪友ウォルター
ジョン・グッドマン)、同じくボーリング仲間のドニー(スティーブ・ブシェミ)などなど・・・
出てくる、出てくる、個性の固まりのようなキャラが。

当時、日本でまだ発行されていた映画雑誌「Premiere」には、「ビック・リボウスキ」撮影風景が
シリーズで連載され、ジェフ・ブリッジスがスチールカメラで撮影風景や役者たちを撮影した
写真にコメントを書いた記事が掲載されたことがあります。

ジェフ・ブリッジス曰く、「スティーブ・ブシェミに撮影現場で会った、彼は耳の裏を書きながら
話をしていたよ。」とか、「(ボーリングのピンにみたてられた)女性ダンサーたちは股間
黒い毛のようなものを入れてはしゃいでいたね」とか。

毎回、ジェフ・ブリッジスの撮った写真とコメントが読みたくて「Premiere」を買ったものです。
(いまでも大切に保管しています)
ちなみに「Premiere」の読者の映画コメント投稿サイトがあったのですが、そこの投稿サイトの
常連でもあったんです、私。

さて、映画に話を映画に戻すと、公開当時はあまり人気がなかったようで、いまではなぜか「カルト」
映画ファンから支持されている「カルト」映画らしいです。

大金持ちのリボウスキに間違えられる、ヒッピーくずれの男デュードが、誘拐事件に巻き込まれたり
自宅には毎回のように怪しい連中が出入りしたりと、コメディーのような、ハードボイルドのような
とにかくなんでもありのストーリー。

コーエン兄弟らしいなと感じるのは、肝心のブリーフケースはどうなったのか?とか、お金は?
という、肝心の部分が明らかにされないまま終わること。

以前にも書いた「バートン・フィンク」もそうですが、結末まで一気に見せておいて、
ふと気がついたら矛盾するストーリーや、肝心の部分が曖昧にされて終わっていくのは、
どうやらコーエン兄弟映画の特徴の一つなのかもしれません。

それでも、コーエン兄弟が支持されて人気があるのは、やはり彼らの描くキャラクターに
ストーリー以上の魅力があることだと思います。

Kenny Rogers の歌、 Just Dropped In (To See What Condition My Condition Was In)とともに
デュードが夢の世界でボーリングの妖精?!たちと踊るシーンはいいですねー

ぜひ、一度ごらんください。