STUDIO F+のPhoto Blog

デジタル映像スタジオSTUDIO F+の写真専門ブログです

映画「Winter's Bone (2010)」

イメージ 1

アメリカの女性監督、デブラ・グラニクの映画Winter's Bone(2010年)を観ました。

サンダンス映画祭でグランプリを獲得したという、この映画。

近所のレンタル屋では、あっという間に貸出中の札がついてしまうほどの人気ぶり。

私がこの映画を観ようと思ったきっかけは、現在アメリカでスーパーメガヒットを飛ばしている映画「ハンガーゲーム」のニュースからでした。

なんでも「ハンガーゲーム」は、日本の深作欣二監督の「バトルロワイアル」に似ているとか、そうでないとか。

その映画の主演女優、ジェニファー・ローレンスが、このWinter's Boneに出演していると知り、観たのでした。

監督でも、役者でも、賞やヒット作に縁がある人って必ずいるんですね。

前評判よりも、私の観た感想はイマイチでした。

描く内容はいいのですが、映画としての見せ方が、私には唐突すぎて、脚本通りにしっかり撮影しました!感が、強く印象として残ったからだと思います。

ただし、この映画が公開された2010年あたりから現在まで、アメリカからヨーロッパ各地で起きた格差社会や貧困問題への市民運動と連動してか、映画の描く内容はタイムリーなものだと思います。

アメリカのドキュメンタリー監督であり、問題児のマイケル・ムーア監督の「キャピタリズム」も観た事がありますが、こちらはドキュメンタリー映画

この映画では、実際に家を差し押さえられて、強制的に追い出される人たちを記録しており、アメリカの金融政策破綻後の様子が描かれています。

映画は時として、その時代を映す鏡になる事があります。

日本で子供の虐待問題がクローズアップされると、「ヒミズ」のような映画が作られたりするのと同じで、映画はその時代を反映した内容のものが生まれてくるんですね。

格差や貧困問題の運動が世界で起きていたとき、日本ではその運動に連動することなく終わったような気がします。

しかし、現在の日本ですら餓死で亡くなる方がおり、貧困問題、格差と無関係ではないのは事実。

Winter's Boneで描かれた貧困問題は、日本でも今後、真剣に対策を考えなければならないのだと思います。