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虚構の大国アメリカ

テレビのニュースで、アメリカのオバマ大統領が苦境に立たされているとありました。

原因はオバマ政権が掲げる、「医療保険制度改革」だそうです。

アメリカには日本みたいな、国民健康保険制度がありません。

だから、アメリカでは自分で保険会社を選び保険をかける必要があります。

私もアメリカに住んでいた五年間は、大学院生の時は日本で加入した保険に入り、アメリカで働いていた時は会社が保険に加入してくれていました。

オバマ政権が進めようとして問題になっている「医療保険制度改革」は、日本みたいな国民健康保険制度を導入し、誰もが保険に加入できるサービスを行おうとしているのです。

しかしー
対立する共和党からは、アメリカ国民の自由に政府が介入し、しかも増税に繋がるとして、オバマ政権に対しネガティブキャンペーンを始めてます。

私、個人的には全く関係のない話なので、オバマ政権を選択したアメリカ国民の動向を見守るだけですが、ただ、アメリカで生活をした経験から言えば、今のアメリカの医療保険制度は良くないと思っています。

アメリカ在住の日本人と話しをしても、「アメリカでは、風邪でもひいたら大変なのよ。」とよく言われました。

お金持ちは高くて保証が行き届いた保険に入ることができますが、お金がない貧乏人は保険すら入れないのです。

最新の医療技術を受けたいなら、それなりのお金を払え。

これがアメリカです。

アメリカ映画界の問題児、マイケル・ムーア監督のドキュメンタリー映画「シッコ」が、このあたりを詳しく描いています。

テレビのニュースでは、反オバマを掲げる共和党のキャンペーンに集まった人たちが口々に、「我々の自由に政府は介入するな!」とか、「アメリカは小さい政府を望んでいる!」と叫んでましたが、大体の人が見た限り裕福そうな白人ばかり。

アメリカに一番に欠けている思想は「平等」だと思います。

共和党の支持者の大多数が裕福層です。

アメリカ人は自由を叫ぶのが好きですが、自由とは何か?を考えて叫んでいる人は少ないと思います。

オバマ大統領が異例の演説をしていましたが、その中で「アメリカがイラクとの戦争に費やした費用に比べれば、今回の医療保険制度に費やす費用は少ない」と言っていましたが、確かにそうかもしれません。

アメリカで生活をすればわかりますが、いかにアメリカが軍隊と密接な環境であるかがわかります。

極端な話、アメリカは軍隊とエンターテイメントビジネスで、なんとかもっている国だとも言えなくもありません。

あるアメリカ在住の人が言ってましたが、「もう、アメリカから学ぶことは何もないんですよ」と。

なるほど、そうかも知れません。