堤幸彦監督と言えば、現在、劇場で公開中の「20世紀少年」第三章の監督であり、テレビドラマやPV、CMでも活躍する演出家です。
以前のブログで「トリック」を見直していると書きましたが、今回は堤幸彦監督の本について書きます。
「堤っ」というタイトルからしても、ユーモアがあふれていますが、本の内容も、堤監督にある程度迫った内容になっていました。
ただし、インタビュー記事が長いので、堤幸彦の演出術を分析した内容と言うよりも、これまでの作品を制作した、いきさつの方が多く書かれていました。
本の中でも、「本格的な映像論、演出術を勉強してきたわけではなく、ただ業界をサバイバルしていくなかで身についたものが大きい」とありました。
なるほど。
あと、堤幸彦演出の特徴は、やはり、監督自身のギャグをいかに入れていくか?ということを常に考えられていると言うことでした。
確かに、堤監督作品にはお決まりのギャグがあります。
また、「トリック」などのテレビドラマの演出にはアドリブを多用したりと、随所に堤流を出していることがわかりました。
本によると、堤監督は人の顔のアップが好きなようで、どんな映像でも、人間の顔の表情にはかなわないと述べていたのが印象的でした。
両手をあげて、堤幸彦監督のファンというわけではありませんが、堤監督の演出には学ぶべきところがあると思いました。
アマゾンの古本で、1円で購入した本でしたが、なかなかお得な内容でした。