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映画「ブロンクス物語」

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デニーロの初監督作品である『ブロンクス物語』は、「彼が生まれ育った60年代のブロンクス
舞台に、ひとりの少年の成長と彼を取り巻く人間模様を描いた一編。同じくブロンクス出身の
俳優チャズ・パルミンテリの一人芝居を、彼が映画用に書き改めた脚本にデ・ニーロが興味を示し、
映画化が実現」した作品。
(ムービーウォーカープラスより)http://movie.walkerplus.com/mv10716/

私がこの映画を見たのは1994年だから、まだ大学生の頃でした。
八王子にあったビデオレンタル屋でバイトをしていた時に、この作品を知りました。

あのデニーロが映画を監督した!
マーティン・スコセッシー監督とのコンビで一躍世界のスーパースターになったデニーロ。
タクシードライバー」は今でも私のベストムービーです。

そしてこの「ブロンクス物語」は、まさにデニーロの思い入れが詰まった作品に仕上がっていました。

なぜ今頃、この映画を思い出したかというと、この映画に出てくるワンシーンが忘れられなかった
からです。

主人公の青年に、父親が言います。
「本当に自分を大切にしてくれる女性かどうかは、車に乗った時にわかるんだ。
お前が彼女を助手席のドアを開けて、彼女を乗せたあと本当に良い女性なら、
お前の運転席のドアロックをさりげなく外してくれるはずだ」と。

その後、主人公の青年が彼女をつくり、デートで自分の車に彼女をエスコートします。
そして、その彼女は青年が座る運転席のドアロックを外す。
青年はそれをチラリと見てガッツポーズをとる。

さりげないシーンなんですが、自分を本当に想ってくれている女性なのか否かの判断は
意外にも車に乗る際にわかってしまうという話に、大変驚いたのを覚えています。

最近ですが、私はこの話を痛感する事がありました。
それで、この映画を思い出したのです。
女性からさりげなくされる気配り。
これに何かとてもあたたかいものを感じたのです。

自分本位の人(男性、女性問わずですが)や、自分勝手にわがままに生きてきた人には
これがなかなかわからないのかもしれません。

さりげない仕草、動作に、その人への想いとか、その女性(又は男性)の性格、本性が
出てしまうものなんですね。

映画、ドラマを演出している時、まさにこういった動作、仕草、ひとつひとつがキチンと演出
できているかどうかが、ドラマの完成度に反映されるのだと思いました。

以前、私はこの「ブロンクス物語」のポスターを持っていたのですが、高校時代の友人でかつ、
私の映画の師匠でもある、現在は京都でプロの助監督として活躍する人に差し上げました。

思い出ふかい一本の映画です。