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国策という名の韓流

日本でいまだに根強い、韓国ドラマブーム。いわゆる「韓流」は、韓国のスター俳優に支えられています。

別の見方をすると、今の「韓流」ブームの仕掛人は、メディア、中でも映画やテレビといった映像製作に力を注いだ韓国政府が背景にあると思います。

「韓流」を決して批判するのではなく、映像メディアのパワーを知っていた国の違いがここに現れているのではないかと思うのです。

秘められた映像メディアのパワーを世界で一番知っている国は、言わずと知れたハリウッドを擁するアメリカです。

いわばハリウッド映画は、アメリカという国を、良いところも、たまに悪いところをも世界に宣伝してまわる、広告の役割をしています。

白人はカッコよく、アジア人はカッコ悪く、旧ソ連のロシア人は恐ろしい人、などなど。

よくも悪くも、ステレオタイプ的な単純化されたキャラクターを登場させる事で、自国や限られた人種を美しく見せる事に成功してきました。

日本もかつて戦争中に、満州に「満映」という映画会社を作り、プロパガンダ映画を作って、統治するための啓蒙映画を作った歴史があります。

戦時中のプロパガンダと、現在のハリウッドなどに見られる宣伝映画は、内容、主旨が根本的に異なるとは思います。

しかしー

ハリウッドや韓国の「韓流」が成功した背景には、映像メディアに国をあげて力をいれた事実があることは間違いありません。

当然、製作された映画が面白くなくては誰も支持しません。

内容が面白く、おまけに出演している役者が魅力あるように描かれているもの。

そこに政府がしっかりと製作資本金を出す。ただし、内容には極力、政府側は口だしをしない。

映像メディアの製作にはお金がかかります。

そのほとんどが人件費ですが。

私がここで言う「国策」とは、国がしっかりと映像メディア製作を資本面、人材の環境面などをサポートする事を言います。

お隣りの韓国、中国はそれができていて、日本はいまだに政府のサポート体制が出来ていないのは、日本が映像メディアのパワーを無視し続けているからだと思います。

ようやく日本の漫画、アニメが海外で認められて、お金になると証明されるやいなや、漫画、アニメに力を入れようとし始めています。

極端な例で言えば、かつてない規模で、人材を育てるために、大学という教育機関で「漫画&アニメ学科」が増設されている事が、これを物語っています。

映像メディア製作の人材を育てるのには、時間がかかります。

メディアが「クールジャパン」とか、「ジャパン・ビューティ」等と言ってますが、政府はもっと映像メディアのパワーを知り、著作権問題などを含めた環境整備とお金のバックアップに力を入れるべきだと思います。

ただし、政府は極力、内容には口だししない事です。

自動車やエレクトロニクス等の分野も大切でしょうが、雇用創出をするためには、そのジャンルが偏り過ぎています。

映像メディア製作に力を入れることにより、新たな雇用創出もでき、日本を世界に発信できる強い武器になると考えます。

最初から無国籍な漫画やアニメのキャラクターではなく、魅力ある実写の日本人が映し出される「日流」がいずれ世界に向けて登場することを夢見ています。