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映画評「SHUTTER ISLAND」

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久々に映画を観ました。マーティン・スコセッシ監督とレオナルド・ディカプリオが再び
タッグを組んだミステリー映画「シャッターアイランド」です。

今回の映画はアメリカの小説家、デニス・ルヘイン(Dennis Lehane)が2003年に発表した
小説をもとに映画化されたもので、衝撃的なラストがあると話題になった映画でした。

映画館で観ようかどうか迷っていたら、そのまま劇場公開が終了しており、DVDでようやく
観た映画です。

映画を観終わったあとの感想は、全てはラストの為にある映画なので、ラストシーンを
どう捉えるかで映画の見方が変わり、果たして自分が思ったラストが正解なのか?
それとも、別の解釈の方が正しいのか?頭の中でグルグル疑問マークがつきまとうと言う、
消化不良に落ちる映画でした。

ディカプリオの演技は申し分なく、スコセッシ監督の演出、カメラワーク、映像美は見ごたえが
あります。古ぼけた牢獄のような精神病棟を歩きまわるシーンで、上から滴り落ちる水が
廊下に落ちて、水しぶきのようになっているシーンは綺麗でしたね。

ライトをうまく当てないと、このような水しぶきが効果的に映し出されるのは困難だと思いました。
さすがはスコセッシ監督、計算された構図と画面を見せつけてくれます。

しかしながらー
映画全体を通しての満足度はあまり高くないですね。

それはなぜか?
やはり、ラストシーンに問題があるような気がします。

なんだ、これだけの話か・・・・という、それまで延々と見せられてきたシーンが無駄の
ような気さえしました。肝心の謎同士のつながりがイマイチ明確でないというのが、
謎解き映画として観た場合、消化不良をおこして不満につながるのだと思いました。

ディカプリオと言えば、その後に公開されたクリストファー・ノーラン監督作品「インセプション
があり、こちらの映画のほうがアクションあり、謎解きあり、サスペンスありで映画として
観た場合、なんのことやらサッパリわからない映画ながらも、観た後の満足度は高いのだと
思います。

ディカプリオ扮する主人公、テディが最後に言うセリフ、
「モンスターとして生きるか、善人として死ぬか」

これがこの映画の全てであるというのは、観客をケムに巻いて終わりのような気がして
うーん、納得がいかないような、不気味な後味だけを残して終わられたような・・・・