STUDIO F+のPhoto Blog

デジタル映像スタジオSTUDIO F+の写真専門ブログです

新しい発想の映画館

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(撮影: Naoki Fujimoto STUDIO F+)

STUDIO F+製作のカットノベルアワード用映像3作品のキャストが決まりました。
残り1作品のキャストの選考に入っています。

さて、久方ぶりにNHKの「プロフェッショナル」を見ました。
「俺のイタリアン」などで飲食業界に斬新な発想で挑み続ける、73歳の坂本孝氏を
追い続けたドキュメントでした。

この番組を見て感じたのが、日本映画界にも坂本氏のような発想で挑み続ける
人物が出てこないかなぁでした。

私が2008年に書き上げた博士論文「デジタルシネマ時代における日本映画興行界に関する
一考察」と、ドキュメンタリー映画「映画館物語2007~2008」。

なぜ日本では映画館の入場料が高いのか?という疑問から始まったのが、この論文を書く
きっかけでした。

しかも、当時はシネマコンプレックスの建設ラッシュが、大手映画会社を筆頭に続いて
いた時代で、2013年現在、ようやくシネマコンプレックスの淘汰が始まっていると
言われています。

今ではシネマコンプレックスが乱立したおかげで、単館のロードショー館が次々と消え、
勢いがあったミニシアター系の映画館も淘汰されていきました。

私はシネマコンプレックスが悪いと思ってはおらず、むしろ映画を鑑賞する空間、
「鑑賞空間」をより良い方向に変えた功績は大きいと考えています。

今も私は映像製作をする傍らで、映画・映像研究も独自で行なっていまして、
新しい発想の映画館、映画鑑賞の仕方が生まれないかな?とずーっと考えています。

新しいタイプと言っても、3Dや4Dタイプの映画館ではありません。
個人的には3D、4Dの映画館の数は減少していくだろうと考えていますので。

ここであの坂本氏のような、凡人やリスクばかりを考える人間ではない、
新しい、かつ斬新な発想力で映画館や映画鑑賞、またビジネスとしての映画産業を
大きく変える人達が出てこないかなと考えています。

私は以前から考えているのが、リッチで座席数が極端に少なく、それでいて鑑賞空間が
ずば抜けていい「超ミニシアター」(ネオ・ミニシアター)タイプの劇場です。
しかも、そこらへんの大手映画会社がセコイ発想で作った、料金が高すぎる
プレミアム・シアターではなく、1500円以内で映画をちゃんと鑑賞できる映画館です。

可能であれば会員制にして、年会費は1000円ほどかかるとしても、一度この映画館で
観たら、他の映画館では映画を観れない!というくらいの劇場を作りたいのです。

映画館の強敵は今や高画質の薄型TVであり、4Kタイプが普及した場合、ソフトも
4Kに対応した画質のクオリティーのものが出回ったとしたら、映画館離れは加速
する可能性があります。

ただし、ブルーレイの普及ですら苦戦しているので、4K対応のソフトが出揃うには
かなりの時間がかかると思われ、4K対応TVの普及はまだかなり先かと思われますが。

世間をアッ!と言わせる大胆な発想力と、それをちゃんとビジネスに結びけることが
できる事業家が日本映画界に現れたら・・・

面白いことになるのですが、はたして?