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映画評「おくりびと」

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かなり遅れて、ようやく滝田洋二郎監督の「おくりびと」を観ました。

アカデミー外国映画賞を受賞した、この作品。

アカデミー賞を受賞する前は、映画館の客足はそれほど伸びていなかったにも関わらず、
受賞後はアカデミー賞効果や連日のマスコミの報道の影響もあり、ロングランを記録しました。

はたして、そんなに面白い映画なのか?
そんな疑問を持ちつつ、DVDで観ました。

感想としては、感動はするものの、余計なモノローグが入っていたり、ブラックジョークが
いたるところにあったりと、トータルな作品の出来栄えとしてはイマイチなのかもしれません。
特に納得がいかなったのは、ラストシーンでした。

父親と息子ではなく、息子と妊娠している嫁が泣きながらも笑顔で微笑むというラスト
シーン。未来の希望を持たせつつ、明るく終わらせたかったのでしょう。
うーん。。

「木村家の人々」の滝田監督らしい作品なのですが、アカデミー賞受賞はラッキーだったの
かもしれないと思いました。

日本のコアな映画雑誌「映画芸術」は、ワースト・ナンバーワン映画として「おくりびと
をあげてましたが、それもわからなくもありませんでした。

山崎&本木コンビをもう少しじっくり観たかったですね。

妻役の広末涼子さんですが、私のまわりではあまり評判が良くなかったのですが
うーん、確かに本木さんとは不釣合いかな。

映画としては、伊丹十三監督から周防正行監督へと受け継がれた、日本の知られざる文化
習慣の裏側をじっくりと調査し、それに基づいて脚本を組み立てて、映画を製作していく
というやり方に近いものでした。

納棺師という特殊な仕事を映画化した「おくりびと」。

意外に笑えるシーンが多かった映画で、山崎さんと本木さんが劇中に食べる「ふぐの白子」
の塩焼きがものすごく美味しそうでした。